神様と僕と毎日と。

音楽やお店の紹介と、その日の出来事や考えたこと

音楽

Nujabes / Spiritual State

Nujabes / Spiritual State そよ風に木々や草が揺れるようなリズムから、ゆっくりと“Spiritual State”への旅が始まる。Nujabesが生前にほぼ完成させていた音源を仲間たちがまとめた、3rdにしてラストアルバム。彼の楽曲の雰囲気を決定づけていた、心に安らぎ…

Brent Cash / How Strange It Seems

Brent Cash / How Strange It Seems 一聴するだけで、胸のときめきと溢れる感動を抑えることができない。メロディーの輝きがジャケットの浜辺のようにまぶしい、めくるめくポップの万華鏡。ビーチ・ボーイズやソフトロックの名作たちへの真っ直ぐな愛情に溢…

Norma Winstone / Stories Yet to Tell

Norma Winstone / Stories Yet to Tell ジャケットにあしらわれた静かな海辺を一人で歩いている時に、これ以上似合う音楽は考えられない。英国ジャズのベテラン・シンガーによる2010年の作品は、聴こえてきた瞬間に透き通った空気が満ち溢れてくるような大名…

Grant Green / Solid

Grant Green / Solid ある時はブルージーなオルガントリオで、ある時は強烈なジャズ・ファンクのライブで聞き手の魂に火を点ける、偉大なギタリストの隠れた名盤。同年(1964年)に録音されたアルバムといえば何といってもジョン・コルトレーン『至上の愛』…

南博 / Touches & Velvets

南博 / Touches & Velvets ベルベットの手触りのように柔らかいストリングスに包まれて、愛おしいものをそっと撫でるかのごとく、透明なピアノが淡い陰影を紡いでいく。「理想の南博のアルバムを作りたい」という、菊地成孔の贅沢な我儘とでもいうべき欲求か…

Ben & Jason / Emoticons

Ben & Jason / Emoticons ギターポップと呼ぶには静謐で、アコースティックと呼ぶには鮮やかな、ロンドンから届いた唄心の数々。ネオアコの香りも感じさせるアコースティックギターの響きに、ストリングス、ウッドベース、控えめなドラムが絡み合う繊細さに…

The Dave Brubeck Quartet / Brubeck / Desmond

The Dave Brubeck Quartet / Brubeck / Desmond 「He's an artist, a pioneer」。ドナルド・フェイゲンはこのピアニストをそう歌った。ジャケットの雰囲気からして完璧。当時のアメリカの若者を虜にしたであろう、洗練されたセッションの数々。ピアノが硬い…

Renato Motha & Patricia Lobato / Dois Em Pessoa

Renato Motha & Patricia Lobato / Dois Em Pessoa ブラジルから届けられた、現代版ミナス・サウンドの最高峰。心をそっと鎮めてくれる、誠実な楽曲の数々。ポルトガルを代表する詩人フェルナンド・ペソアの詩にオリジナルのメロディーを付けるというコンセ…

ムーンライダーズ / マニア・マニエラ

ムーンライダーズ / マニア・マニエラ 実験的であるとか、難解であるとか、そういった要素を一つ一つ挙げるまでもなく、この恐ろしいまでのコンセプトとサウンドスタイルの一貫ぶりには心が震えずにいられない。ソリッドなギターと歪んだシンセが奏でる、空…

New Musik / Anywhere

New Musik / Anywhere ジャケットの青空と雲のように、透き通った爽快さと陰りのある憂いを併せ持つ、鬼才トニー・マンスフィールドが手がけた傑作の一つ。英国ポップとニューウェーブが甘い邂逅を果たした1st、実験性とねじくれたメロディーが絡みあう3rdと…

The Lilac Time / The Lilac Time

The Lilac Time / The Lilac Time 何といっても、冒頭の「Black Velvet」。雨の日の休日、することもなく窓から外を見ているような、陰りと叙情に満ちた世界。イントロのギターの中からスティーヴン・ダフィの歌声が聴こえてきた時、ささやかで小さいけれど…

The High Llamas / Talahomi Way

The High Llamas / Talahomi Way 何もすることがない休日の昼下がりのような、いつも通りの、変わらない世界。コードと音色の巧みな配置による、コンパクトな音の箱庭。ビーチ・ボーイズを思わせる穏やかなハーモニー、夢見るようにノスタルジックなアレンジ…

Herbie Hancock / Inventions & Dimensions

Herbie Hancock / Inventions & Dimensions ピアノトリオにパーカッションを加えた、リズムの配列と構成による理知的な冒険。鍵盤が奏でるシャープな和音に、2つの打楽器が立体的な縁取りを与える。様々なスタイルによってジャズを開拓してきたハンコックが…

The Modern Jazz Quartet / Django

The Modern Jazz Quartet / Django まだドラムがケニー・クラークだった頃の、初期MJQの軌跡。MJQといえば、ジョン・ルイスの強い異国(ヨーロッパ)趣味に裏打ちされた、典雅な室内楽ジャズが最大の魅力。その高貴な薫りが、既にこの時点で聴こえてくるのに…

Curtis Mayfield / Something To Believe In

Curtis Mayfield / Something To Believe In 80年代のソウル・ミュージックのきらびやかさとグルーヴ、人間の内面を見つめ続けてきた男のひそやかな愛の囁き。それらの見事な結実がここにある。多くのミュージシャン/DJがそのリズムの虜になった畢生の名曲…

J Dilla / Donuts

J Dilla / Donuts 時に繊細に、時に大胆に。自分の愛した楽曲のひとつひとつを、ゆっくりと追憶するように紡がれるサンプルとビート。聴き手に心地よい陶酔と新鮮な感動をもたらす、反復と揺らぎの快楽に満ちた極上のループ・ミュージック。計算と感覚の絶妙…

平賀さち枝 / さっちゃん

平賀さち枝 / さっちゃん 四畳半フォークのいなたい世界を、からりと明るい女性の声が歌う。それだけで、平成の中央線沿線のドラマが見事に立ち現れるというのは、一つの発見だと思う。爽やかな恋愛模様を歌う「恋は朝に」に胸がうずき、「希望にあふれた雨…

Jono McCleery / There Is

Jono McCleery / There Is 震えるようなボーカルと、スリリングかつ繊細なプロダクション。近作でいえば、音の質感は違えどJames Blakeのアルバムに近いような。あちらが「ダブステップ+ブルー・アイド・ソウル」なら、本作は「SSW+ダブステップ」という感…

Seun Anikulapo Kuti & Egypt 80 / From Africa With Fury: Rise

Seun Anikulapo Kuti & Egypt 80 / From Africa With Fury: Rise フェラ・クティの子息による、野性味の先鋭化とでもいうべきアフロ・ビートの最新系。土着的なホーンとリズム隊の迫力を削ぐことなく、空間の広がりを感じさせる音作りがなされているのは、プ…

James Blake / James Blake

James Blake / James Blake EPで聴かせていたポスト・ダブステップの延長線上というよりは、21世紀のブルー・アイド・ソウルとして聴くべき、密やかな美しさ。聴く者の耳元で鳴り続けるような、静かなる熱狂と一瞬の瞑想をもたらすダンス・ミュージック。繊…

Ousman Danedjo / Enelmedio

Ousman Danedjo / Enelmedio 植草甚一がノリス・ジョーンズのベースを「どこか知らない国へ行って、そこで河の流れる音を聴いているみたいで、とても美しいなあ」と褒めたそうだけれど、このアルバムも然り。アフリカの木々を思わせる音の薫りの中に、ほのか…